「不登校」と「苦登校」

2021年06月29日

年々、「不登校」の人数が増加し、社会課題の一つととしてメディアなどに取り上げられたりして、以前よりは注目されるようになってきましたが、「苦登校」についてはまだあまり認知されていません。「苦登校」とは学校に行きたくないのに「不登校」が出来ず、無理をして辛い思いをしながら学校に行くことです。実は「不登校」よりも「苦登校」のほうが辛く苦しい場合が多く、「苦登校」の期間が長ければ長いほど本人に与えるダメージは大きく、最悪自死に至ることもあります。今の世の中はまだ「辛い」ときに「辛い」、「苦しい」ときに「苦しい」、助けて欲しいときに「助けて」と言いづらい社会だと思います。「強く」なければ生きにくい世の中ですが、「弱者」が「弱者」のままでも生きやすい世の中が本当の意味での「強さ」を持った社会ではないかと思います。
話しは変わりますが、先ほど、マツコの知らない世界でココリコの田中さんが「サメ」についていろいろと語っていました。田中さんは「サメ」だけでなく「生物」についていろいろと詳しく、「生物」の多様な生き方についても語っていました。「生物」の世界においては、雌雄同体や単為生殖など人間の常識を超越した生き方をしている生物がたくさんおり、それぞれがそれぞれの特性を活かして生きています。まだ謎の多い「生物」はたくさんいます。それらの「生物」から「人間」も「生物」の一種にしかすぎないことを学ぶことができ、さらにいろんな生き方の可能性も示してくれます。
学校という狭い社会の中で同質化することは学校にとっては合理的で都合のいいことかもしれません。しかし、世の中は学校以上に複雑で多様な価値観、生き方などが求められます。「不登校」という選択肢はある意味正常だと思います。「不登校」を選択できず「苦登校」で苦しい思いをしている子どもたちはたくさんいます。「苦登校」に理解を示さず、学校という狭い社会での価値観の押し付けや我慢の強制などが「苦登校」の子どもたちを苦しめていることをもっと知って欲しいです。まだまだ「不登校」「苦登校」「ひきこもり」の認知度、理解は十分でなく、また、フリースクールやホームスクールといった学校ありきではない多様な学びの場について十分に認知されておらず、多様な学びの場や居場所が足りず、必要としている人がいつでも利用できる環境になってません。

フリースクールヒュッゲとしても「居場所」提供、相談支援、学習支援などの活動だけでなく、「不登校」「苦登校」「ひきこもり」「居場所」「多様な学び」などについて、もっともっと皆さんに知っていただく機会を増やしていきたいと思います。フリースクールヒュッゲの活動のご支援、ご理解、ご協力を今後とも宜しくお願いいたします。

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