世界で一番受けたい授業

2021年04月18日

先日放送された「世界で一番受けたい授業」を観ました。今回は「不登校」についての授業が行われ、不登校新聞編集長の石井志昂さんが先生として、岩手県北上市で不登校・ひきこもり支援団体「ワラタネスクエア」代表の後藤誠子さんと息子さんはVTRで出演されるということでとても楽しみにしていました。
番組の前半は犬・猫にどうやったら好かれるかといった「ワンちゃん・猫ちゃんのモテテク」の授業でしたが、意外と面白く、ストレスサインの話しなど興味深い内容でした。私自身は犬・猫など動物関係に好かれる体質みたいですが(笑)、今回の内容はワンちゃん・猫ちゃんに限った話しではないと思いました。
番組の後半は「不登校」をテーマにした授業でした。今までNHKや他のメディアなどで「不登校」を取り上げられる機会が増えましたが、バラエティの人気番組で「不登校」が取り上げられるようになったことに驚きとともに「不登校」についてよく知らない人たちにも認知してもらえる大きな機会となったことに喜びも感じました。
番組の中で、年々、不登校の人数やいじめ、若者の自殺などが増加しているというデータが紹介されていましたが、メディアなどで取り上げられる機会も増え、年々社会的関心も高まってきています。しかし、現状はまだまだ「不登校」などについて知らない人が多いのも事実です。(学校の先生でさえ「不登校」の理解が足りない方はまだまだ多いです。)
今回の番組だけで「不登校」の全てを紹介し、理解することはできませんが、「不登校」についてあまり知らない人にも興味・関心を持っていただけたのではないかと思います。
番組では「不登校」対応の一つの事例として、ワラタネスクエア代表の後藤さん親子の話しがドラマ仕立てで紹介されていました。息子さんが泣きながら「死ねなくてごめんね」といった言葉、それを聴いて今までの「不登校」対応が「親のエゴ」だったことに気づいたことがとても印象的で心に残っています。後藤さん親子とは昨年直接お会いする機会がありましたが、親子二人の笑顔がとても素敵だったことも思い出しました。
番組内でフリースクール、フリースペースについてのお話しもあり、「フリースペースえん」が紹介されていました。ここのフリースペースには一つだけの約束事があり、それは「禁止をしない」ということでした。学校だけでなく、今の世の中全体的にあれはダメ、これはダメなどしてはいけないことが多すぎてとても窮屈な感じがします。子どもたちの可能性を伸ばすためにも子どもたちがのびのびと好きなことを好きなだけやれる環境が必要だと私自身も思っています。
フリースクールのみならずホームスクールの話しもされましたが、これからの時代、学びの場所、学び方、学ぶ年齢など多様化していく必要があると思います。今までの教育は「皆で」「一緒に」「同じこと」が出来ることが社会では必要だとされてきましたが、これからの時代はますます多様化が進み、今までの教育の在り方を見直していく必要があると思います。
番組の最後に石井さんが「不登校はたくさんある生き方の一つ」と仰っていましたが、本当にそうだと思います。
未来を担う子どもたちが、学校ありきではなく、学校に行く、行かないという選択を自分で自由に選択できる多様な居場所、学びの場など環境づくりを我々大人がしていくことが必要だと思います。
みんな同じではない一度限りの自分の人生だから...。